『おへそ』のうたは「ピッピッ」「ドンドン」で楽しさ倍増!表現もりもり歌のレッスン

音楽 ちいさな感動 おおきな感動

♫ おへその中には なにがある
ピッピッ
おへその中には ごまがある
ドンドン~~~ ♫

皆さんご存じの、童謡『おへそ』です。

この楽しい童謡を、
当教室の、こどものうたクラスでレッスンしました。
生徒さんが、童謡『おへそ』の歌の練習で、
何を学ぶことができたのか、振り返ります。
       

🎼『おへそ』の歌の作詞作曲者は

童謡『おへそ』が作詞作曲されたのは、昭和44年(1969年)。

それから50年以上にも渡って長く親しまれ、
こどもたちの愛唱歌として歌われ続けていることから、
著名な作詞作曲家が作った曲だと思われているかもしれません。

ですが、驚くことに、
童謡『おへそ』の作詞作曲者の佐々木美子さんは、当時、小学校3年生でした!

試行錯誤しながら考えを絞りだし、
絞り出した考えをさらに練りに練って、
出来上がりを計算して作ったのではなく、

小学生ならではの、
ひらめきや遊び心、冒険心など、
心にうかんだそのままを曲にしたのでしょう。

誰にでもある「おへそ」に対しての、
興味津々な疑問が、とても素直に伝わってくる曲です。
          

🎼NHKテレビ「あなたのメロディー」に入選

NHKテレビ「あなたのメロディー」という番組が、
1963-1985年の22年間にわたり放送されていました。

おへそ』の歌はこの番組で、
入選作品に選ばれ(昭和44年(1969年))、翌年、レコードが発売されました。

▼NHKテレビあなたのメロディー

1963-1985年の22年間にわたり放送
視聴者参加型の音楽番組

①視聴者からオリジナル曲(自身で作詞作曲した曲)を公募。
その中から、1曲、週間の優秀賞を発表。

②月間コンテストに進み、
週間の優秀賞の中から1曲または2曲に絞る。

➂年間コンテスト(グランドチャンピオン大会)に進み、
※NHKホールにて年1回開催
年間最優秀賞作品1曲、優秀曲2曲程度が決定される。

♫年間コンテストで上位に入賞すると、レコード化され、
『みんなのうた』『おかあさんといっしょ』などのテレビ番組で放送される場合もあった。

♫応募曲数は、毎年増え続け、
最終年度の1984年には、
1年間で3万5000曲という膨大な数が応募された。
これは、1日95曲、1週間671曲という計算になる。

       

🎼2014年の保育士試験・音楽実技課題曲

童謡『おへそ』は、『おつかいありさん』とともに、
2014年の保育士試験・音楽実技課題曲になっています。

保育園や幼稚園に通う幼いお子さんたちが、
自然に歌いたくなる楽しく興味深い歌詞と、
音の跳躍があるリズミカルなメロディーで、
自然に体が動きます。
課題曲としてピッタリな曲ですね。

お子さんだけでなく、
指導する保育士さんも、思わず笑顔になるような曲です。
          

🎼『おへそ』の歌のレッスン

では、当教室での『おへそ』の歌のレッスン内容を、ご紹介します。

レッスンを受けたのは、
いつも笑顔で元気な小学校2年生の男の子です。

毎回のレッスンでは、
講師の指導をよく聞いて理解し、積極的に歌っています。
自分の声や体で表現する力が、どんどん付いてきて、
歌うことが、とても楽しそうです。

おへそ』の歌を歌うのは、このレッスンが初めてです。
      

🎹童謡『おへそ』の歌詞を読んでみましょう。

1番
おへそのなかには なにがある
ピッピッ
おへそのなかには ごまがある
ドンドン
おへそのごまは
くらいくらい つぼのなか
おへそのなかには なにがある
ドンドン


2番
おへそのなかには なにがある
ピッピッ
おへそのなかには しわがある
ドンドン
おへそのしわは
くらいくらい ほそみちだ
おへそのなかには なにがある
ドンドン


3番
おへそのなかには なにがある
ピッピッ
おへそのなかには でこぼこがある
ドンドン
おへそのでこぼこは
くらいくらい かいだんだ
おへそのなかには なにがある
ドンドン

おへそのなかには、色んなものがありますね (^^♪
            

🎹 歌詞:「ピッピッ」と「ドンドン」って、なあに?

では、歌詞の中に出てくる
ピッピッ」と「ドンドン」って、何でしょう?        

試しに、
「ピッピッ」と「ドンドン」を省いた歌詞(1番のみ)を読んでみましょう。

1番
おへそのなかには なにがある
おへそのなかには ごまがある
おへそのごまは
くらいくらい つぼのなか
おへそのなかには なにがある

どうでしょうか。
「ピッピッ」と「ドンドン」がないと、
面白味が半減してしまいますね。

楽しい『おへそ』の歌を、
より一層面白くしているのが、「ピッピッ」と「ドンドン」なのです。

この部分は、【合いの手】といって、
歌の間に入れる手拍子や掛け声の部分です。

【合いの手】を入れることで、
曲を盛り上げたり、
一緒に歌っている人たちが、楽しさを共有できたり
します。

実際に、お子さんたちが集まって歌うときは、
「ピッピッ」と「ドンドン」のところで、
手をたたいたり、足を踏み鳴らしたりして、皆で一緒に盛り上がっていますね。
        

🎹 どうして「ピッピッ」と「ドンドン」の言葉を選んだの?

では、
童謡『おへそ』の【合いの手】は、
どうして「ピッピッ」と「ドンドン」なのでしょうか?

例えば、
「ホッホッ」や「ゴンゴン」では、どうでしょうか。

今回の歌のレッスンでは、

「ピッピッ」と「ドンドン」の言葉から感じることを、
生徒さんに、自由にイメージしてもらうことで、

「ピッピッ」と「ドンドン」に意味を持たせて、
より表現豊かに歌うことが出来るようにします。

              

🎹歌詞「ピッピッ」と「ドンドン」に意味を持たせよう。

【合いの手】なので、
特別な意味は必要ないのかもしれません。

ですが、
作詞作曲をした佐々木美子さんは、
「ホッホッ」や「ゴンゴン」ではなく、
「ピッピッ」と「ドンドン」を選んで、歌詞にしたのです。

例えば、
相手の話に相槌を打つ場合も、
「はいはい」「うんうん」「ふんふん」「ふむふむ」では、
意味が、かなり違ってきます。

おへそ』の「ピッピッ」と「ドンドン」にも、
意味を持たせて歌えば、
さらに、【合いの手】としての

歌を盛り上げる役割も強まり、より楽しんで歌えます。
        

🎹自由なイメージで「ピッピッ」と「ドンドン」を表現しよう。

レッスンでは、
生徒さんに、「「ピッピッ」と「ドンドン」って何の音だろう?」と聞いて、
自由にイメージしてもらいました。

生徒さんの「ピッピッ」のイメージ

小鳥さんが鳴いている声

小鳥さんが、おへその中には何があるのか、のぞきに来たのだそうです!

微笑ましいイメージですね。
小鳥さんには、おへその中が見えたでしょうか (^^♪

生徒さんの「ドンドン」のイメージ

カミナリが、「ドンドン」鳴っている音

カミナリさんが太鼓をたたいて、一緒に演奏しているのだそうです!

にぎやかで、カミナリさんも楽しそうですね!
しっかり盛り上げてくれる【合いの手】になりそうですね!
      

🎹イメージ出来たことを、歌で表現しよう

イメージしたことで、
【合いの手】の言葉に、ハッキリと意味を持たせることが出来ました。

生徒さんは【合いの手】の部分を、

掛け声として声を出した場合よりも、

《意味を持たせて歌う》ことで
楽しさ、面白さが増し、より表現豊かに歌うことが出来ました。

そうすることにより、
声そのものも、自然に大きく出せるようになります。

         

🎼歌うこととは

歌うこと
心(感情)を表現すること

声を発するのは、何か、意味があるから、のはずです。

歌には、必ず、意味があるのです。

歌詞やメロディーから、自由に感じましょう。
そして、自由にイメージしたことを、表に現しましょう(表現)。

今後のレッスンでも、
演奏するための技術練習はもちろんですが、

音楽を学ぶうえで得られる
感受性、想像力、表現力

が豊かになるよう努めてまいります。

皆さんも、当教室で、
楽しみながら音楽を感じ、イメージしませんか。
そして、ご一緒に、表現する喜びを味わいましょう。

お待ちしています。

歌 / 田中真弓

今回のコラムにもお付き合いいただき、
ありがとうございました。
次回のコラム『ちいさな感動おおきな感動』も
よろしくお願いします。

梅谷音楽学院 講師 IKUKO  KUBO (^^♪

大阪府吹田市千里丘の音楽教室です。 幼児(3歳)からシニアの方まで、随時ご入会を受け付けています。 現在、個人レッスンによる「ピアノ」「声楽」「チェロ」「ソルフェージュ(視唱、聴音、楽典など)」の4科目を開講しており、初心者、経験者、趣味で楽しみたい方、また音楽大学・音楽高校を目指したい方など様々な生徒さんが在籍されています。 ご一緒に音楽を楽しみませんか。
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