クラシック音楽 バロック時代を代表する作曲家、ヘンデルが作曲した、
イタリア歌曲『私を泣かせてください』は、
その曲名のとおりに、
悲しい心情を託したメロディが、
聴く人の心をゆさぶり、涙を誘う、世界的に広く知られる名曲です。
日本でも、
テレビドラマなどで使われ、
印象的なメロディを覚えている人も多いでしょう。
当音楽教室の声楽クラスでも、レッスンしています。
イタリア歌曲『私を泣かせてください』が、
聴く人の心をゆさぶるのは、
悲しみをただ切々と訴えるだけではなく、
涙と引き換えに、
気高い決意と覚悟を歌っているからです。
『私を泣かせてください』の、
気高い精神を表現豊かに歌うために、
作曲された背景や、内容を学んでいきましょう。
今回のブログ記事も、前々回、前回に続いて、
〖クラシック音楽の母〗
と呼ばれる偉大な作曲家、ヘンデルの楽曲についてお届けします。
※今回の記事と合わせて3部作になっていますので、
ご興味のある方は、是非、ご覧ください。
記事の終わりにリンクがあります。
前々回のブログ記事
「歌曲『ラルゴ(オンブラ マイ フ)』
ヘンデルのグローバル人生とエンターテイメントな楽曲:歌のレッスン」
前回のブログ記事
「ヘンデルの『ラルゴ(オンブラ マイ フ)』
格調高い気品と親しみやすさを兼ねた名曲:歌のレッスン」
🎼オペラ『リナルド』のアリア
🎹ヘンデルのイギリスデビュー作 オペラ『リナルド』
1685年、
ヘンデルは、バッハと同じ年に、同じドイツで生まれました。
音楽家としての活躍の場を求めて、
早くからドイツを離れ、
イタリア、イギリスと、ヨーロッパ各地でグローバルに創作・公演活動を行います。
当時、経済が発展し、音楽・演劇が盛んだったイギリスへは、
1711年(26歳)に、渡りました。
歌曲『私を泣かせてください』は、
ヘンデルがイギリスへ渡った年に、
最初に上演したオペラ『リナルド』の中で歌われる
アリア(オペラの中でソロで歌われる曲)です。
1711年発表のオペラ『リナルド』は、
その年1年間に、15回も繰り返し公演される、大ヒット作となりました。
ヘンデルの生涯に渡っては、53回公演されています。
イギリスでのデビュー作、
オペラ『リナルド』の大成功は、
ヘンデルの、クラシック音楽界での名声を飛躍的に高めました。
以降、ヘンデルは、
クラシック音楽バロック時代のスターとして、華々しい活躍を遂げていきます。
※詳しくは、前々回のブログ記事
「歌曲『ラルゴ(オンブラ マイ フ)
ヘンデルのグローバル人生とエンターテイメントな楽曲:歌のレッスン』」をご覧ください。
🎼オペラ『リナルド』内容
🎹【第1次十字軍遠征】の史実に基づいて創作
ヘンデルの大ヒットデビュー作、
オペラ『リナルド』は、
【第1次十字軍遠征(1096-1099年)】の史実に基づいて、創作されました。
▼十字軍の遠征とは
11~13世紀にかけて、
西ヨーロッパのキリスト教諸国が、
当時、イスラム教徒に支配されていた聖地エルサレムを、
キリスト教徒の手に奪還するために行われた軍事行動のこと。
第1次遠征(1096年)から第7次遠征(1270年)まで
およそ200年にも渡り、
繰り返し遠征し、戦いを繰り広げた。
しかし、
最終的なエルサレム奪還には失敗。
長きに渡った戦いは、深い傷跡となり、
キリスト教とイスラム教の対立は、より激化。現代にまで続いている。
一方、
十字軍の敗北により、
キリスト教教会の権威が衰え、
ヨーロッパに、イスラム文化や東方文化が流れ込み、
経済の活性化、社会の発展を促すことにもなった。
原作は、
トルクァート・タッソ
(1544-1595年 イタリア 叙事詩人)作の、
叙事詩『解放されたエルサレム』(1581年作)。
当時、イスラム教徒の占領下にあった、
聖地エルサレムを奪還し、
ヨーロッパのキリスト教諸国を熱狂させた
【第1次十字軍遠征】の史実を基に書かれた叙事詩です。
ヘンデルは、
国民の深いキリスト教精神を反映させた、
歴史的な時事作品『解放されたエルサレム』をもとに、
オペラ作品『リナルド』を、
華やかな音楽の創作や、エキサイティングで幻想的な舞台演出を施し、
《エンターテイメントな楽曲》として作り上げました。
《人々にオペラ芸術を楽しんでもらいたい》
というヘンデルの思いは、
当時の聴衆から、熱狂的な支持を集め、
ヘンデルのイギリスデビュー作品にして、大ヒット作品となりました。
🎼アリア『私を泣かせてください』の場面
オペラ『リナルド』で歌われる、
アリア『私を泣かせてください』の場面を確認しましょう。
主人公は、
英雄的存在の、キリスト教十字軍の騎士 リナルドで、
オペラのタイトルになっています。
英雄リナルドは、
十字軍 総司令官の娘 アルミレーナと婚約しています。
場面は第2幕、
十字軍のエルサレムの奪還まであとわずかとなったところで、
アルミレーナが、敵軍イスラム教徒側の魔女に連れ去られ、
イスラムの王宮の中に囚われてしまいます。
敵であるイスラムの王に求愛されたアルミレーナは、
リナルドへの愛を守るために抵抗し、
自分の悲惨な運命を嘆いて歌うアリアが、
『私を泣かせてください』です。
🎼アリア『私を泣かせてください』歌詞&意味
次に、アリア『私を泣かせてください』の、歌詞と意味を確認しましょう。
Lascia chio pianga
どうか私を泣かせてください
mia cruda(la dura) sorte
私の残酷な(つらい)運命に
※楽譜によって()の歌詞で歌われる場合あり。
e che sospiri la libertà.
失った自由を待ち望むことをお許しください
Il duolo infranga queste ritorte
苦悩が この鎖を砕いてくれますように
de’ miei martiri sol per pieta.
ただ私への哀れみのために
敵国にとらわれたアルミレーナの苦悩が、
ひしひしと胸に迫る内容です
🎼アリア『私を泣かせてください』は他曲からの転用
アリア『私を泣かせてください』のメロディは、
ヘンデル自身が以前に作曲した作品のメロディを、編曲して用いています。
オペラ『アルミーラ』
第2幕
舞曲サラバントとして創作。(歌詞はなし)
▼サラバンドとは
重厚な曲調の舞曲(3拍子)。
バロック音楽の組曲を構成するうちのひとつ。
劇場音楽によく用いられた。
オラトリオ『時と悟りの勝利』(後に『時と心理の勝利』に改題)
第2幕
アリア『棘は棘のままに』として編曲、使用しました。
オペラ『リナルド』
第2幕
アルミレーナのアリア『私を泣かせてください』として、
2度目の編曲、転用です。
🎹以前の作品からのメロディを編曲し転用するわけ
同じメロディを、
何曲もの作品に転用しているのは、なぜでしょうか。
ヘンデルに限らず、
バロック時代は、新しい楽曲に、
以前に作曲した作品を転用することは、良くあることでした。
バッハの作品にも、
同じメロディが転用されていることに、気が付くでしょう。
バロック時代、
クラシック音楽は、神に捧げる教会音楽、または貴族の娯楽であり、
どちらの場合も、
【音楽は、その場限りのもの】でした。
今のように、
【演奏された音楽を録音し、再生して何回でも聴く】
ということがなかったため、
どんなに美しく、感動的な楽曲を創作し、
素晴らしい演奏をしたとしても、
【その場限りのもの】であり、
同じ演奏を何度も聴くことはできませんでした。
ヒット作となれば、
一定期間は、何度か演奏されますが、
何年にも渡って繰り返し演奏され続けることは、難しかった時代です。
そこで、自作のメロディを、
新しい楽曲に編曲、転用していくことで、
少しでも長く、聴き手に届けること
が、作曲家の願いだったのです。
▼史上初の音楽の録音(レコーディング)は
1889年
ブラームス作曲『ハンガリー舞曲第一番』
エジソンの依頼により、
ブラームス自らがピアノ演奏し、エジソン発明の録音機を使って、録音した。
🎹アリア『私を泣かせてください』が最も有名
同じメロディであっても、
曲の形態や演奏楽器の違いにより、
それぞれのメロディの印象は、違ってきます。
初め:オペラ『アルミーラ』では、
歌曲ではなく、舞曲としてオーケストラが演奏。
1回目転用: オラトリオ『時と悟りの勝利』(後に『時と心理の勝利』に改題)と、
2回目転用:オペラ『リナルド』は、
どちらもソプラノが歌うアリアとしての転用です。
ほぼ同じメロディに、違う歌詞を付けていますが、
【オラトリオ】と【オペラ】では、
楽曲の形態が全く違うことや、
アリアを歌う役柄の人物設定や、物語の内容が違います。
▼オラトリオとは(聖譚(せいたん)曲)とは
イタリア語で「礼拝堂」を意味する。
聖書の題材をもとに、自由な形式で作られる。
合唱、独唱、オーケストラ伴奏で構成される大規模な宗教音楽曲。
合唱に重点が置かれている。
オペラとの違いは、衣装や舞台セットを使用しないこと、演技を行わないこと。
16世紀半ばイタリアで始まり、17世紀半ばに確立された。
舞曲サラバンドから始まり、
ヘンデルが繰り返し残そうとした美しいメロディは、
オペラ『リナルド』のアリア『私を泣かせてください』が、最も有名です。
🎼アリア『私を泣かせてください』を深堀り:曲調の特徴
メロディの転用を繰り返す中で、
アリア『私を泣かせてください』が、
最も、世界中の人々の心をとらえ、涙を誘い、感動を与え、
イタリア歌曲の名曲として、後世に歌いつがれたのは、なぜでしょうか?
曲の特徴から、
『私を泣かせてください』を歌う、
アルミレーナの心情を、深く掘り下げて考えましょう。
🎹シンプルなメロディの繰り返し
歌いだしから8小節分の次の部分は、
Lascia chio pianga
どうか私を泣かせてください
mia cruda(la dura) sorte
私の残酷な(つらい)運命に
※楽譜によって()の歌詞で歌われる場合あり。
e che sospiri la libertà.
失った自由を待ち望むことをお許しください
シンプルなメロディで、繰り返し、4度も歌います。
(間に、別のメロディをはさみます。)
⇩
曲のイメージに統一感をもたせ、
繰り返し部分の感情を強調することができます。
⇩
アルミレーナが、
自分の過酷な運命を嘆き悲しむ、苦しい心情を、
繰り返し、何度も訴えかけることで、
聴く人の胸にも悲痛な叫びが迫り、涙を誘います。
🎹 メロディの間の休符
メロディの間に、休符が、短い間隔で繰り返し出てきます。
⇩
休符の箇所では、一旦、言葉やメロディの流れが止まることで、
音楽に、緊張感を持たせたり、余韻を残すことができます。
⇩
アルミレーナが、
泣きながら途絶え途絶えに歌っている様子が、イメージされます。
🎹アンダンテ(Andante)での 音の跳躍
速度指定はアンダンテ(Andante)
【歩くくらいの速さ】です。
メロディはシンプルですが、
音が大きく跳躍する箇所が多く、
上に4度、6度、下に4度、6度の跳躍が、
それぞれ何度も出てきます。
⇩
メロディに大きく変化をつけることで、
躍動感を与え、
激しさや高揚感を表現することができます。
⇩
速度が速くないことから、
アルミレーナが、取り乱さずにこらえようとしている様子です。
ですが、
大きく何度も出てくる音の跳躍が、
こらえようとして、こらえられない感情の大きな起伏として、
聴く人の心を揺さぶります。
🎹 3連符
「sospiri(焦がれる 待ち望む)」
の箇所が、3連符で、4度繰り返し出てきます。
▼3連符とは
例:
♩(4分音符)の場合
通常のリズム分割
2等分
♩= ♪+♪
4等分
♩= ♬+♬
3連符でのリズム分割
3等分
♩= ♪+♪+♪
となります。
音の長さを〖均等に〗3等分にします。
⇩
3連符の箇所では、リズムの流れが変わるため、
その部分を強調したり、
曲に奥行きを持たせることができます。
⇩
アルミレーナの自由を
「sospiri(焦がれる 待ち望む)」心情を、
3連符によって強調することで、
感情があふれるような劇的な印象を与えることができます。
🎹 全体的に高音域
歌いだしが、
ドレミファソラシドの「ラ」から始まるので、
歌いだしとしては、高めです。
曲を通して、
一番高い音は、ドレミファソラシドから更に高いドレミファソの「ソ」で、
声楽のレッスンをきちんと受けて、
繰り返し練習して出せるようになるくらいの高さです。
この高い「ソ」や、
ドレミファソラシドから更に高いドレミファの「ファ」が、
繰り返し何度も出てきます。
歌いだしの、
ドレミファソラシドの「ラ」より低い音は、
全体の音の1割ほどしかありません。
♪ 全体的に【高音域】のわけは?
一般的な高音域の音のイメージは、
喜びや希望、幸せ、楽しさを表現する場合に多く、使われます。
アルミレーナが、深く悲しみ、嘆いている場面で、
【高音域の音】が使われているわけは、何でしょうか。
深い悲しみや苦悩を表す場合には、
【低音域の音】の方が適しているのではないでしょうか。
高音域の音が表す他のイメージからも、考えてみましょう。
アルミレーナが、
必死で抑圧しようとしている心情が抑えられず、
心が乱れ、高ぶっている様子が想像できます。
リナルドへの想いを守るために、
自由になれなくとも、敵国の王の愛を拒否する、
アルミレーナの精神的な高潔さや、
悲しみに打ちひしがれるだけではない、
凛とした強さ・気高さを表現することができます。
🎹ヘ長調
『私を泣かせてください』の調性は【へ長調】です。
深い悲しみや苦悩を表す曲にもかかわらず、
明るいイメージの【長調】の曲で、転作したのは、なぜでしょうか。
♪ 【ヘ長調】のわけは?
同じ【長調】の曲でも、
それぞれの調性によって、与えるイメージの特徴があります。
音のつながりがスムーズで、安定感があり、
朗らかで優しく穏やかな印象を与えます。
⇩
平和・神聖・荘厳などを表現するのに適し、
宗教曲に多く用いられています。
ヘンデルと懇意にしていた
ヨハン・マッテゾン(1681-1764 ドイツ 作曲家・音楽理論家)は、
【へ長調】の特性を、
《この世で最も美しい感情を表現できる》
と、言い表しています。
⇩
苦しみの中にあっても、
誠実さと清らかさを失わない崇高さ、
アルミレーナの人間性の高さを表現する最適な調性です。
🎹気高い強さゆえに涙を誘う
ヘンデルが、
長く残そうと転用を繰り返したメロディは、
オペラ『リナルド』の、アルミレーナの心情にピッタリとはまり、
聴く人々の心をとらえました。
運命を受け入れて
《 愛をつらぬこうとする気高い涙 》は、
神聖で崇高な涙
として、多くの人々に感動を与え、
イタリア歌曲の名曲として、
今の時代まで、世界中で歌い継がれているのです。
🎼映画『カストラート』
アリア『私を泣かせてください』は、
1995年公開の 大ヒット映画『カストラート』
(イタリア・ベルギー・フランス合作)の中で、歌われています。
ご覧になった方も多いのではないでしょうか。
▼カストラートとは
少年のうちに去勢し、男性ホルモンの分泌を抑えて、
変声期がこないようにした男性歌手のこと。
16世紀後半-18世紀イタリアで活躍しました。
ボーイソプラノのまま、大人の体格と肺活量で歌えるため、
魅惑的で官能的な声とされ、
当時、熱狂的な人気があり、オペラの主役は、カストラートが務めていました。
現在では、人道的理由から禁止されています。
実在したカストラート歌手、
ファリネッリ(1705-1782年)の生涯を描いた、
クラシック音楽映画です。
当時の国王や、
ヘンデルたち作曲家までも狂喜させた、
伝説のカストラート歌手 ファリネッリの栄光と苦悩をもとに、制作されました。
緊張感と高揚感とが最高潮に達する、
映画のハイライト場面で、
ファリネッリが、アリア『私を泣かせてください』を歌います。
ファリネッリの妖艶な歌声に陶酔し、
興奮する聴衆たち。
魔性の歌声にうずまく様々な思惑、駆け引き。
男性でも女性でもない苦しみを抱えながらも、
富と名声を手に入れていくファリネッリ。
ヘンデル作曲 /
オペラ『リナルド』より
アリア『私を泣かせてください』
歌 / カストラートの声色を再現するため、
マラス=ゴドレフスカ(ソプラノ)と
リー・レイギン(カウンターテナー)の歌を、
フランス国立音響音楽研究所(IRCAM)の当時最先端の技術で合成したものが吹き替えられました。
※アリア『私を泣かせてください』は、
映画『カストラート』の中では、
カストラート歌手のファリネッリが歌っていますが、
オペラ『リナルド』の当時の公演では、
ソプラノ歌手が歌う曲として作曲されています。
カストラート歌手がつとめたのは、
主人公のリナルド役と他数名です。
🎼日本ではテレビドラマで
アリア『私を泣かせてください』は、
日本でも、
テレビドラマなどで使われ、
印象的なメロディを覚えている人も多いでしょう。
2001年
NHK連続テレビ小説『ちゅらさん』挿入歌
2004年
テレビドラマ『牡丹と薔薇』テーマソング
2013年
WOWOW連続ドラマ『震える牛』エンディング曲
2015年
『新・牡丹と薔薇』
悲しくも美しく厳かなメロディに、
聴く人の心が洗われ、
ドラマのストーリーが、より深く、感動的に演出されたことでしょう。
🎼崇高な涙のイタリア歌曲『私をなかせてください』を歌いませんか
当音楽教室でご一緒に、
イタリア歌曲の名曲『私を泣かせてください』を歌いませんか。
声楽が初めての方も、経験者の方も、
どなたも楽しく学びながら力をつけられるよう、丁寧にレッスンしています。
♪ ヘンデル3部作
前々回、前回、そして今回のコラムは、
〖クラシック音楽の母〗と呼ばれる偉大な作曲家、
ヘンデルについてお届けする3部作となっております。
ご興味のある方は、是非、ご覧ください。
🎼~音楽資料紹介~
🎹自筆ファクシミリ版:ヘンデル作曲 オペラ『ラダミスト』
ヘンデルについての貴重な資料がありますので、ご紹介させていただきます。
※前々回、前回のブログ記事でご紹介した資料と同じです。
既にご覧になっている場合は、ご容赦ください。
自筆ファクシミリ版
ヘンデル作曲 オペラ『ラダミスト』より
アリア『Alzo al volo di mia fama』
ヘンデル没後200年記念出版
出版:1959年 ドイツ・ライプツィヒ音楽出版社


梅谷音楽学院~展示資料より
▼ファクシミリ版とは
歴史的価値を持つ自筆譜や初版楽譜などを、
正確・忠実に複写・複製して再現し、出版された版。
♫ オペラ『ラダミスト』について
ヘンデルが音楽監督を務めていた、
イギリス ロンドンの王立音楽アカデミーの、
公演のために作曲した最初のオペラです。
1720年に初演され、大成功を収めました。
その成功が、後の『ジュリオ・チェーザレ(ジュリアス・シーザー)』などの創作・公演事業
につながった、重要な作品です。
今回のコラムにお付き合いいただきありがとうございました。
次回のコラム『ちいさな感動おおきな感動』も
よろしくお願いいたします。
梅谷音楽学院 講師 IKUKO KUBO (^^♪