思えば、中学2年生に進級間もない稲田悠佑君が当教室に入会されたのは、今から約11年前のことでした。
やがて、レッスン開始から極めて順調に上達していく彼を見て、早くも将来の活躍を予感したことを覚えています。
幼い頃からのピアノ学習に加えて、生来の音楽的資質が備わっていたこと、さらにひたむきな人となりが、今日の優れた経歴に繋がったものと思います。
現在も研鑽中の身でしょうが、この度、初リサイタルを生まれ育った吹田で!とのかねてよりの夢を叶えられました。
先日、リサイタルの案内と共にメッセージ等を送ってくれましたので、ここにご紹介いたします。
当日は意欲的なプログラムと高度な演奏力によって、必ずやチェロの魅力を十分に発揮されることと期待しております。
何卒、チェロがお好きな方をはじめ、広く皆様の温かいご支援をよろしくお願い申し上げます。
教室代表 梅谷邦彦
稲田悠佑氏からのメッセージ
私は生まれも育ちも吹田市ですが、当地では単独のコンサートを催したことがなく、いつか地元でコンサートがしたい!という想いを募らせていました。この度ようやく願いが叶い吹田市文化会館〈メイシアター〉の小ホールにおいて実現することができました!
チェロを始めてわずか1年半で音楽高校を目指そうと思うなんて思っても見なかったですが、そんな賭けとも言えるような難題に挑戦、そして達成させてくれた家族や梅谷邦彦先生には本当に感謝しかありません。
大学からは愛知県に移り、先生とお会いできる機会もかなり少なくなってしまいましたが、チェロの手ほどきを受けた恩師が梅谷先生で本当に良かったです!
これから先も地元吹田市で音楽を発信する機会に恵まれますよう、家族や先生に恩返しができますよう、全身全霊で音楽活動に励んで参ります!
私が現在学んでいる愛知県立芸術大学ではこのような教えがあります。
科学技術の進化によって世の中がどんどん便利になる一方、人間はそれに頼りすぎてどんどん想像力が衰えていき、結果的には文化の進歩が止まってしまいます。芸術は想像力、創造力、継続力、個性・独自性を強く必要とするため、AIが最も学ぶのが難しい分野だと捉えられています。芸術は人々の心を豊かにする力が備わっており、人々の生活に潤いを与えます。
音楽には「音という目に見えないものを使って感情を表現する」という他の芸術分野にはない特徴があり、その時その場所でしか味わえない感動があります。
私はそんな素敵な芸術・音楽をこよなく愛していますし、その感動を皆様にも感じていただけますよう、これから先もずっと音楽を奏で続けます!
稲田悠佑氏の演奏動画
2023年9月、イブラ・グランド・アワード・ジャパン・コンクールにおいて弦楽器部門1位を受賞されました。その審査発表会での演奏の模様がこちらの動画に収録されています。ぜひご覧ください。主催団体代表理事のデヴィ・スカルノ夫人からも称賛されている審査発表のシーンも収録されています。
ラフマニノフ作曲「ヴォカリーズ」 チェロ 稲田悠佑 ピアノ 渡邊 心
【プロフィール】
1998年、大阪府吹田市生まれ。
4歳より自ら習いたいと言ってピアノを始め、中学2年生の時にチェロを始めるまではずっとパイロットになることが夢だった。
年末の大阪フィルハーモニー交響楽団によるベートーヴェン交響曲「第9番」を聴いて第4楽章のチェロに魅了されたことがきっかけで、14歳より梅谷音楽学院にてチェロを始める。
大阪府立夕陽丘高等学校音楽科、愛知県立芸術大学音楽学部を経て現在、同大学音楽研究科博士前期課程音楽専攻弦楽器領域2年在籍。
ゼレンスキー氏がウクライナの大統領に就任してわずか6日の2019年5月26日にウクライナを訪問し、リヴィウ音楽祭に参加。リヴィウヴィルトゥオーソ室内オーケストラとサン=サーンスの『チェロ協奏曲・イ短調』を共演し好評を得る。
2021年10月、P-NEXTチェロコンクールにおいてグランプリおよび豊田市長賞、豊田市文化振興財団賞、聴衆賞を受賞。
2023年9月、イブラ・グランド・アワード・ジャパン・コンクールにおいて弦楽器部門1位を受賞、主催団体代表理事のデヴィ・スカルノ夫人から称賛される。
2023年10月、ケルン音楽大学のH-C.シュヴァイカー教授とヴィヴァルディの『2つのチェロのための協奏曲・ト短調』で共演し高い評価を得る。
愛知県立芸術大学のメンバーによる『モーレ弦楽四重奏団』の代表を務め、ミュージカル作品やパロディ音楽を多く取り上げたコンサートも開催し好評を得ている。
これまでにピアノを時實恵氏、チェロを梅谷邦彦、故 安藤信行、林裕、花崎薫各氏に師事。
山田貞夫音楽財団奨学生。北野生涯教育振興会音楽奨学金奨学生。
稲田悠佑氏 コンサートのお知らせ
【お問い合わせ】
cello.yuusuke@gmail.com
080-6125-1076(稲田)