『 虹の彼方に(0ver The Rainbow)』歌&ピアノのレッスン:感じよう イメージしよう 表現しよう『オズの魔法使』より

音楽 ちいさな感動 おおきな感動

『虹の彼方に(0ver The Rainbow) 』は、
ミュージカル映画『オズの魔法使』(1939年 アメリカ)の中で歌われた曲です。

主人公の女の子役を演じた女優ジュディ・ガーランドが、

「虹の彼方に心配ごとのない場所がきっとある
鳥たちが飛んでいけるなら、きっと私も行けるはず」

とファンタジックに歌います。

『虹の彼方に(0ver The Rainbow) 』は、
映画公開とともに大ヒットし、アカデミー歌曲賞を受賞しました。
以来、世界的に広く親しまれ、数多くのカバー曲が作られ、
今なお多くのアーティストに歌われ、ピアノやギターなどでも演奏されています。

映画公開当時は、16歳だった女優ジュディ・ガーランドにとっても、
生涯を通じて歌い続けるスタンダードナンバーとなりました。

また、アメリカレコード協会の「世紀の歌」で、堂々の第1位!に選ばれています。

▼世紀の歌とは
「アメリカ合衆国の音楽や文化の伝統に対するより良い理解を推し広める」ことを
目的として歴史的重要性という観点から選定された楽曲
『虹の彼方に(0ver The Rainbow) 』 歌 / ジュディ・ガーランド

 

🎼『虹の彼方に』の歌のレッスン・ピアノのレッスン

この20世紀最大の
ミュージカルソングの名曲と評される『虹の彼方に(0ver The Rainbow) 』を、
こどものうたクラスと、シニアのピアノクラスでレッスンしました。
        

🎼生徒さん自らが、感じ、イメージし、それを表現する

レッスンするにあたって、
とても楽しみにしていたことがありました。

それは、

生徒さん自らが、感じ、イメージし、それを表現する

ことに、チャレンジをしてもらうことです。

今回のレッスンに使った楽譜は、

全ての歌詞を歌い終わった後に続けて、
曲の始まりのメロディーを繰り返して歌うようアレンジされています。

『虹の彼方に(0ver The Rainbow 』は、
「サビ」といわれる、曲の一番のメイン(聞かせどころ)から歌いだす印象的な始まりです。

その「サビ」のメロディーを、
全ての歌詞を歌い終わった後に続けて、
歌詞ではなく、「ルールールー・・・」で繰り返し歌って、曲が終わります。

「サビ」で始まり、「サビ」で終わるとは、
歌っていて、充足感に たっぷりと ひたれますね!  

この最後の繰り返し「ルールールー」の部分を、
講師から表現方法を指導されて歌う・演奏するのではなく、

生徒さん自らが、何かを感じ、そこからイメージをふくらませて、
それを生徒さんなりの方法を考えて表現すること

を目標に、レッスンを進めていきます。

それぞれの生徒さんが、何を感じ、イメージし、表現するのか、
講師の私自身、とても楽しみにしていたのです。

🎼チャレンジする前までのレッスンを丁寧に重ねていきます

まず、レッスンの始めの段階で、
「この最後の繰り返し部分は、
【自由に】感じたイメージを表現してもらいます。」
と伝えておきます。

そして、生徒さんがスムーズにチャレンジに取り組めるように、
最後の繰り返し部分を演奏する段階までのレッスンを、丁寧に重ねていきます。

曲の内容を、
それぞれのフレーズごとに細かく分けて、
演奏の仕方、解釈の仕方などを伝えて、練習していきます。

レッスンでは、演奏するための技術練習はもちろんですが、
音楽を学ぶうえで大切なことを学んでいきます。    
      

🎼音楽を学ぶうえで大切なこと

音楽を学ぶうえで大切なことは

曲に込められた作者の思いを感じ取ること
感じ取った作者の思いを表現すること

ただ、音を出しただけでは、音楽になりません。
感じ、イメージし、それを表現できてこそ、
音楽を学ぶ意味があります。

そしてそれが、
生徒さんの成長を促し、自信につながり、喜びとなります。


🎼レッスンをより意欲的、積極的に

そのようにレッスンを重ねていく間にも、
最後の繰り返し部分は、
【自由に】感じたイメージを表現してもらうことを、その都度、伝えておきます。

そうすることで、
チャレンジする心の準備を促し、生徒さん自身も、

「曲の締めくくりの部分は、実際に演奏してみたら、
何を感じるのかな。どんなイメージがわくのかな。どう表現しようかな。」

と、この部分を演奏することを楽しみにし、
それまでに受けるレッスン内容を、より意欲的に積極的に吸収できるようにします。
        

🎼今回のレッスンの目的   

そして、
【自由に】感じたイメージなので、
「何を感じて、何をイメージしても【間違いはない】。」ことも伝えておきます。

生徒さんは、レッスンでは、
指導されたことを素直に真摯に、再現しようと努力します。
それが、上達するための大切な条件です。

ですから、講師のアドバイスなしに、
【自由に】と言われると、とまどったり、不安になったりする場合があります。

【間違いはない】ので、安心して【自由に】イメージできたとしても、
それをどのように表現するのか、難しく思ったり、
【自由に】感じたことを【表に現す】ことを、恥ずかしく思う場合もあります。

誰からも指示されていない【自由】な考えは、
自分自身をそのまま表すことになります。          

感じたイメージを表現する=自己表現

自分を【表に現す】ことは、勇気がいることです。

音楽を演奏することを通して、
自信を持って自己表現出来るようにチャレンジすることは、
音楽以外のことに取り組む際にも、生徒さんの力となります。

レッスンを通して、
生徒さんにその力をつけていくお手伝いができることは、
講師としてとても嬉しいことです。
   

🎼いよいよレッスンの中で、チャレンジします!

♪ こどものうたクラスの生徒さん 

映画『オズの魔法使』の主人公ドロシーは、12歳の女の子という設定です。
レッスンを受けるのは、
ドロシーとちょうど同じくらいの年齢の小学5年生の女の子の生徒さんです。   

いよいよ最後の繰り返し部分を
「ルールールー・・・」で【自由に】感じたイメージで歌います。

ニコニコ笑顔で、
その笑顔そのものの柔らかい声で、
高い音をきれいに響かせて歌いました。

何を感じ、イメージしたのか話してもらいます。

 私は、森の中で、たくさんの鳥たちと一緒に、歌っている。
心がゆったりとして、なんてきもちいいんだろう!》

ステキなイメージですね!

もう一度、歌います。
柔らかい笑顔と声で、さらにゆったりとしたテンポ感で表現しました。

生徒さんは《心がゆったりとして、なんてきもちいいんだろう!》 というイメージを

顔の表情・・・柔らかな笑顔
声色・・・柔らかな澄んだ声色
テンポ感・・・ゆったり

の方法で表現することができました。
聴いている講師の私もリラックスできるような表現でした!

     

♪シニアのピアノクラスの生徒さん

ミュージカルや映画音楽が大変お好きで、
『 虹の彼方に(0ver The Rainbow 』も、大のお気に入りでいらっしゃいます。

今回のレッスンに使った楽譜は、
ピアノソロの技術的な練習としてもちょうど良くアレンジされています。

いよいよ最後の繰り返し「ルールールー・・・」の部分を、
ピアノの場合は、右、左の両手で奏でるハーモニーで
【自由に】感じたイメージで弾きます。

一音一音、凛とした響きと、真剣なまなざしで弾きました。

何を感じ、イメージしたのか話してもらいます。

《幸せの場所を探す旅は、これからも続いていく。
ここからまた、気持ちを新たに一歩踏み出そう!》

またまたステキですね!

もう一度、弾きます。
先ほどの凛とした響きに、
明るい希望が感じられる音色を加えて表現しました。

生徒さんは《 ここからまた、気持ちを新たに一歩踏み出そう!》というイメージを

音色・・・凛とした明るい音色
指のタッチ(弾き方)・・・一音一音ハッキリと
顔の表情や体全体の雰囲気・・・真剣なまなざしと前向きな雰囲気

の方法で表現することができました。
聴いている講師の私もエネルギーがもらえる表現でした!

このレッスンでは、
「生徒さん自らが、感じ、イメージし、それを表現する」ことにチャレンジをし、

「感じたイメージを自分なりの表現方法で形にできた」ことは、
生徒さんにとって、大きな達成感や喜びを得られたことでしょう。

今後のレッスンでも、
演奏するための技術練習はもちろんですが、

音楽を学ぶうえで得られる感受性、想像力、表現力

が豊かになるよう努めてまいります。

皆さんも、当教室で、
音楽を感じ、イメージし、表現する喜びを味わいませんか。
お待ちしています。

今回のコラムにもお付き合いいただき、
ありがとうございました。
次回のコラム『ちいさな感動おおきな感動』も
よろしくお願いします。

梅谷音楽学院 講師 IKUKO KUBO (^^♪

大阪府吹田市千里丘の音楽教室です。 幼児(3歳)からシニアの方まで、随時ご入会を受け付けています。 現在、個人レッスンによる「ピアノ」「声楽」「チェロ」「ソルフェージュ(視唱、聴音、楽典など)」の4科目を開講しており、初心者、経験者、趣味で楽しみたい方、また音楽大学・音楽高校を目指したい方など様々な生徒さんが在籍されています。 ご一緒に音楽を楽しみませんか。
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